24時間換気システムの基礎知識【スタッフ田井中】 - イマジンホーム

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2023.02.28

24時間換気システムの基礎知識【スタッフ田井中】

24時間換気システムは、住宅内の空気環境を維持する設備。そう知ってはいるけれど、具体的に何をしてくれるものなのでしょうか? 

そもそも24時間換気システムって?

24時間換気システムとは、機械を用いて居住空間の空気を室外の空気と入れ替え、新鮮でキレイな状態にする設備のことです。化学物質とダニやホコリの影響から、めまいやのどの痛み、湿疹などのシックハウス症候群という体調不良が懸念されるようになり、24時間換気システムを取り入れることになったのです。仕組みとしては、取り付けた給気口から外の新鮮な空気を取り込み、排気口から排出するというもの。居住空間の空気を1時間に半分以上、入れ替ることが基準とされています種類は3つ。住宅によく使われるのは…?

24時間換気システムは給排気の仕方によって「第一種換気」「第二種換気」「第三種換気」と3つのタイプがあります。

第一種換気は機械で給気し、機械で排気するシステムです。第一種熱交換形換気システムでは外気を室内の温度になるべく近付けて取り込めるのが利点。第二種換気は給気口だけに換気扇を設置し、排気口には換気扇を設置しない方法で、空気が入ってくる力が強く、出て行く力が弱いのが特徴。室内の気圧が高くなり、ドアや窓を開けても外からの菌や汚染物質が入りにくいという衛生的なメリットもあります。

第三種換気は、給気口には換気扇を設置せず、排気口にのみ換気扇を設置する方法。一戸建て住宅やマンションに多く採用されており、すべての部屋に給気口が必要となるのが特徴です。メリットは、第一種換気より設置コストや電気代が安いこと。一方で、外気の温度がそのまま室内に入ってきやすく、給気口近くにいると冬は寒く、夏は暑く感じやすいというデメリットがあります。ただ、空気の流れはそれほど強くないため、換気による暑さ寒さを気にしない人がほとんどです

24時間365日つけっぱなしにするのが正解?

24時間換気システムは1年中24時間稼働させ、フィルターの掃除・交換を定期的に行うのが正しい使い方です。

24時間稼働は、柱や梁など住宅の躯体に使われる木材・鉄骨材の腐食やサビ防止など、住宅の耐久性の維持にも役立つものと考えられます。夜間など窓を締め切って通風が得られないときなどは、稼働させておくべきだと思います。また、湿度が高くカビが発生しやすい梅雨時や、花粉が気になる季節は室外の空気を取り入れない方がいいのではないかと疑問を持たれる方もいるかと思いますが、24時間換気を切ると室内に空気の流れが起きず滞留してしまいます。住宅の耐久性が落ちてしまうので常時稼働させていた方が良いのではないでしょうか。部屋の湿度を下げたい場合は除湿機、花粉を何とかしたいという場合は空気清浄機なども併用しましょう。

一方、外気が乾燥する時期ではどうでしょうか?

個人差にもよりますが、室内の湿度も下がってしまいがちなため、極端に乾燥に悩まされる場合は、加湿機を設置するなどの調節が必要です。

ただ、24時間換気システムの大切さはわかりますが、24時間つけっぱなしとなると、電気料金が気になりますが……?

実は電気代は1ヵ月数百円程度です。電気代を含むエネルギーコストをトータルで考えると、そう気にならないのではないでしょうか。

設置が義務化された発端は、住宅の高気密・高断熱化

住宅が高気密・高断熱化したことで、いわゆる“シックハウス症候群”が問題となったことがきっかけとなり、2003年に建築基準法が改正され、すべての住宅に24時間換気システムを導入することが義務化されました。住宅の高気密化によって逃げ場を失ってしまったため、2003年の建築基準法改正によって、すべての住宅に24時間換気システムなどの換気設備を設置することが義務化されたのです。

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